頭痛・もの忘れ・認知症・めまい

頭痛

片頭痛

頭のこめかみ・眼の奥が、心臓が脈打つようにドクドク・ズキンズキンと強く痛みます。
頭を下げたり階段を昇り降りすると、さらに頭痛が悪化し、吐き気を伴います。光がまぶしく感じ、話し声や食器のぶつかる音などが頭に響き、いつもより過敏になります。
頭痛の前触れとして、視野にギザギザの光が広がっていくのが見える患者さんもいます。
片頭痛は、受診する患者で一番人数が多いタイプです。
小学生から片頭痛のある方もおり、学校を休みがちなお子さんの頭痛でお悩みなら、ご相談ください。患者さんの年齢にあった、片頭痛薬を飲んでいただくことで、治療が可能です。

緊張型頭痛

頭痛全体では、最も患者数が多い頭痛です。身体的・精神的ストレスから生じる場合が多いと言われています。
何日にもわたり、頭の周囲がギューッと締め付けられるような頭痛が続きます。吐き気は少なく、体を動かしても頭痛はそれほど悪化しません。入浴で改善することが多いことも特徴です。
筋肉の緊張をほぐす薬やストレッチをすることで、治療可能です。

群発頭痛

1~2か月間、ほぼ毎日頭痛が起こります。1時間ほど続くことが多く、寝ているときに起こりやすいです。片側の目を中心に、突き刺すような激しい痛みが生じます。特徴として、痛む側の目が充血したり、涙が出たり、鼻水が出たりします。アルコールを飲んだ日は、頭痛はほぼ必発となります。
頭痛発作は発作時に使用する点鼻薬・注射薬で対応し、群発頭痛を抑え込む予防薬を飲むことで治療可能です。

よく間違われる治療

“頭痛と共に首・肩が張ってくる”とクリニックで訴えると、緊張型頭痛と診断され、いわゆる“鎮痛剤”を処方され終わってしまう場合が多く見られます。しかし頭痛で受診される患者さんは片頭痛の場合が半数以上です。片頭痛に伴い、上記症状も合併する症例が散見されます。片頭痛専用の痛み止めと予防薬を内服することで、治療が可能です。

二次性頭痛

くも膜下出血、脳出血、脳腫瘍、急性副鼻腔炎などが対象となります。頭部MRIで、上記の様なMRIで“目に見える”病気があるか確認し、必要があれば関連病院へのご紹介をいたします。
他、脳動脈の一部が数珠上に攣縮(収縮)して起こる“可逆性脳血管攣縮症候群”、頸椎の両脇を走行する椎骨動脈の解離による後頭部拍動痛なども、頭部MRI・MRAを撮像することで診断可能です。
若いころから頭痛で悩んでいる、最近頭痛が増えた、普段有効な鎮痛剤が効かなくなった、突然の脈打つ頭痛が出現したなどの症状がある場合も、頭痛外来にご相談ください。

もの忘れ

もの忘れは、高齢化につれ誰にでもみられるものですが、日常生活に支障をきたす場合には認知症の可能性が考えられます。
・多発性脳梗塞による脳血管性認知症
・海馬萎縮に伴うアルツハイマー病
・幻視・幻覚が前面に出るレビー小体型認知症 
などが患者数の多い疾患です。
病気の経過を丁寧に問診し、頭部MRI画像による評価から、診断が可能です。
病状・原因に合わせて、内服治療をいたします。

めまい

耳鼻科領域の病気からのめまいが、よく見られます。天井が回る・周囲の景色が横に流れるなどのめまい症状を、訴える患者さんがほとんどです。その中で、脳出血や脳梗塞からのめまいが隠れている場合もあるので、MRIでの客観的評価が必要となります。脳からの“めまい”を画像で否定してから、内服での治療を行います。もし、脳疾患が確認された場合は、異なる治療や入院対応が必要となりますので、MRI画像での評価が重要となりますので、ぜひ受診をお勧めいたします。

脳神経内科

脳神経内科では、脳や脊髄、末梢神経、筋疾患が対象となります。もの忘れがひどくなった、手足に力が入りづらい、しゃべりづらい、手足がこわばる、足がすくんで前に出づらい、歩幅が狭くなった、手足が振るえる、しびれがあるなど、気になる症状があるようでしたら、受診をお勧めします。

パーキンソン病

安静時や興奮した時に手足が振るえる
歩く時に前かがみになる
歩幅が狭く、足が前に出ない
顔の表情が乏しくなったりする病気です。
脳神経の一部が変性し、ドパミンが不足することで症状が出現します。パーキンソン病専用の薬を内服することで、上記症状を和らげることが可能です。

てんかん

手足をばたつかせる“けいれん“を伴うてんかん発作が有名です。
最近では、高齢者の方の“けいれんを伴わないてんかん発作”が、意外に多いことがわかってきています。
・会話中に突然ボーっとして反応がなくなる。
・口をモゴモゴさせたりしたり、一点を見据えて、名前を呼んでも反応しなくなる。
・数分間の行動の記憶がとんでいる
などの症状がある場合は、“けいれんを伴わないてんかん発作”の可能性があります。
記憶がとんでいる場合は、“認知症”と診断されている場合もあります。
少量の抗てんかん薬を服用することで、発作を抑えられますので、ご相談ください。

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